MusicXMLについて

MusicXMLについて

この記事ではMusicXMLについて説明します。

楽譜の記号などの名称はこちらを参考にしています。
音楽の基礎知識「楽譜の読み方(音名・音符・休符・記号・調号・音程)」

楽譜と音声のサンプル

楽譜サンプル
音声サンプル

基本情報

score\musicxml以下に幾つかサンプルの楽譜が同梱されていますのでそちらを参考にしてください。
一般的なカラオケ譜面・メロディ譜面のように記譜すると上手く生成される傾向があります。一方でシンセサイザ系の譜面のように打ち込むと機械的になりやすいです。まずはシンプルかつ人が読みやすい形で記譜を行った楽譜を土台にチューニングを行っていくと上手くいく場合が多いです。

歌声の生成が『フレーズ単位』で行われることを意識すると自然な音声が出力されやすくなります。
NEUTRINOではブレス記号又は休符で囲まれた区間が1フレーズに相当します。
一般的なMIDI打ち込みのテクニックとして16分・32分の細かい休符で音を区切るというテクニックがありますが、NEUTRINOの場合は与えられる情報が少なくなってしまい、平坦な音が出力されやすくなります。細かい休符は少なめにして、実際の楽譜のように音符を繋ぎフレーズを意識して記譜すると自然に歌う傾向にあります。
細かい区切り・ハネが必要な場合は、促音「っ」やブレス記号をスタッカート的に使ってシーケンスを繋いでいくと安定した音が出やすいです。

歌詞はひらがな・カタカナで発音通りに全角で記述してください。
(例:「こんにちは」→「こんにちわ」)

一音符に対して母音(または「ん」)を二つ以上いれた場合、区切らずに繋いで歌う傾向にあります。
例1: 「♪こ ♪ん ♪に ♪ち ♪わ」→「こ」「ん」と分割して言い直すような感じで歌うことが多い。
例2: 「 ♪こん ♪に ♪ち ♪わ」→「こ~ん」と繋いで歌うことが多い。
ライブラリによって傾向は異なりますが、普段区切って歌うライブラリ(琴葉茜・琴葉葵・セブン・東北イタコなど)は繋いで歌うようになることが多いです。

特殊記号

「’」は母音脱落になります。
サンプル5小節目の「すこし’」のように、母音は発声せずに子音のみの発音になります。英語歌詞の部分や速めの歌唱の際に使うと効果的です。
※子音のみでの入力はできません。必ず「母音+子音」「子音+子音+母音」など母音を一つ含む形にしてください。

「ー」は直前の母音と同じです。
サンプル6小節目の「ゆーきが」のように直前の母音を繰り返します。
「ゆうきが」と歌詞を記入しても同じ結果になります。

促音「っ」を単独で用いた場合は「前の音符の母音+っ」として処理されます。
スムーズに歌わない場合は 下記のようにすると上手くいく場合があります。
例:♪ず(z + u) ♪っ(u + cl) ♪と(t + o) → ♪ずっ(z + u + cl) ♪と(t + o)

有効な楽譜情報

こちらは有効な楽譜情報になります。推定の精度に影響します。

  • 音高
  • 音符長・フレーズ長
  • タイ・ブレス記号
  • 調号

無効な楽譜情報

こちらは無効な楽譜情報になります。推定時にはこちらの記号は無視されます。

  • スラー・スタッカート・アクセント
  • 強弱記号
  • 速度記号

注意事項

1フレーズの長さがあまりにも長いと音声が不安定になります。ライブラリによって程度は変わりますが、8~10秒以上のフレーズになると息が苦しそうに歌う傾向があります。休符・ブレスを入れることで別フレーズ扱いとなり回避することができます。適宜追加してください。

得意音域外の楽譜では音声が不安定になる傾向があります。一般的なJPOP・アニソン系のジャンルでは特に問題はありませんが、特定のジャンルでは非常に高いキーの音が多用されることがあるためご注意ください。
その場合はStyleShiftオプションで調整すると上手くいくことが多いです。-3~-7キー程度でお試しください。

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